クコの実(枸杞・ゴジベリー)とは?栄養・食べ方・お茶の作り方まで徹底ガイド
杏仁豆腐の上にちょこんとのっている、あの小さな赤い実。 「クコの実」をご存じでしょうか?
見たことはあるけれど、名前は知らない。名前は聞いたことがあるけれど、どうやって使うの? そんな方も多いかもしれません。
クコの実は、中国では3000年以上も前から食べられてきた、歴史ある薬膳食材です。近年では「ゴジベリー」の名前で海外でも注目を集め、スーパーフードとして親しまれるようになりました。
この記事では、クコの実の歴史や特徴、味わい、そしてご家庭での楽しみ方をご紹介します。
クコの実ってなに?
クコの実は、ナス科の低木「クコ(枸杞)」になる赤い小さな実です。
生薬名は「枸杞子(くこし)」。英語ではゴジベリー(Goji Berry)とも呼ばれています。中国の西北部が原産といわれていますが、実は日本各地にも自生しており、私たちにとって意外と身近な植物です。
乾燥させた状態で流通することが多く、レーズンのようにそのまま食べたり、お茶やスープに入れて楽しむことができます。
3000年以上の歴史を持つ薬膳食材
クコの実の歴史はとても古く、中国最古の詩集『詩経』にもその名が登場します。今から2000年以上も前のことです。
また、中国の古典薬学書『神農本草経(しんのうほんぞうきょう)』では、副作用の少ない穏やかな食材として最も格の高い「上品(じょうほん)」に分類されています。
世界三大美女のひとりとされる楊貴妃が、毎日欠かさずクコの実を食べていたという言い伝えも残っています。
クコは実だけでなく、根の皮は「地骨皮(じこっぴ)」、葉は「枸杞葉(くこよう)」として、古くからそれぞれ別の形で利用されてきました。まさに「捨てるところがない」植物です。
中医学でのクコの実
薬膳の世界では、食材をその性質によって分類する考え方があります。クコの実は中医学では次のように分類されています。
| 項目 | クコの実の分類 |
|---|---|
| 五性 | 平(へい) — 温めも冷やしもしない穏やかな性質 |
| 五味 | 甘(かん) — やさしい甘み |
| 帰経 | 肝・腎・肺 |
五性が「平」ということは、体を極端に温めたり冷やしたりしないという意味です。そのため季節や体質を問わず、どなたにも取り入れやすい食材といえます。
※中医学における分類は、現代医学での評価とは異なります。
どんな味?
クコの実の味をひとことで表すなら、「ほんのり甘くて、やさしい味」です。
ドライフルーツの状態でそのまま食べると、レーズンに似た甘みがあります。青臭さや苦みはほとんどなく、クセがないので、薬膳やハーブが初めての方でも食べやすい味わいです。
お茶として煮出すと、ほのかに甘い、澄んだ色のお茶になります。単味(1種類だけ)で飲んでも十分おいしく、他の素材ともブレンドしやすいのが魅力です。
クコの実の楽しみ方 5選
① そのままおやつに
一番手軽な方法は、そのまま食べること。レーズンのような感覚で、おやつやお茶うけとしてつまめます。ヨーグルトやグラノーラにトッピングするのもおすすめです。
② お茶として
クコの実3gに水200〜400ccを入れて、沸騰後15分ほど弱火で煮出してください。ほんのり甘い、やさしい色合いのお茶ができあがります。
急須で手軽に楽しむなら、クコの実5gに熱湯200ccを注いで数分待つだけ。忙しい日でもさっと淹れられます。
③ お粥やスープに
中華粥やスープの仕上げに、パラパラと加えるだけ。彩りが加わり、見た目も華やかになります。水で戻さず、そのまま鍋に入れてOKです。
④ ブレンド茶として
クコの実は他の素材との相性がよく、ブレンド茶としても楽しめます。
- クコの実 × 菊花 — 中国で古くから親しまれている定番の組み合わせ
- クコの実 × ほうじ茶 × 炒り黒豆 — 和のテイストで飲みやすい一杯
- クコの実 × プーアル茶 — 深みのある味わいに
コップの底に残ったクコの実は、お茶を飲み終わる頃にはちょうどよくふやけて、そのまま食べられます。
⑤ 健康酒(クコ酒)
広口瓶にクコの実300gと焼酎(35度)1.8リットルを入れ、冷暗所で2〜3ヶ月寝かせます。ガーゼでこしたら、クコ酒のできあがり。お好みではちみつを加えると、まろやかな味わいになります。
おいしいクコの実の選び方
クコの実を選ぶとき、チェックしたいポイントは3つあります。
1. 色が鮮やか 自然な赤〜オレンジ色で、均一な色味のものが良品です。
2. ふっくらとした粒 しっかり乾燥しつつも、ふっくらとしたものがおすすめです。
3. 残留農薬検査 クコの実は海外産がほとんどです。日本国内で残留農薬検査が行われたものを選ぶと安心です。
当店では、300種類以上の残留農薬検査を日本の検査機関で実施したクコの実を取り扱っています。添加物は一切使用せず、クコの実そのままの味をお届けしています。
保存方法と注意点
- 直射日光・高温多湿を避けて保存してください。
- 開封後はお早めにお召し上がりください。
- 煮出したお茶は、その日のうちにお飲みください。
- 天然の素材のため、色や風味に若干の違いが生じることがありますが、品質には問題ありません。
- 体に合わないと感じた場合は、ご利用をお控えください。
栄養成分表示(15gあたり)
| 栄養素 | 含有量 |
|---|---|
| エネルギー | 56.3kcal |
| たんぱく質 | 1.9g |
| 脂質 | 0.4g |
| 炭水化物 | 11.2g |
| 食塩相当量 | 0.2g |
クコの実にはゼアキサンチン(カロテノイドの一種)、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンCなどの栄養素が含まれています。
まとめ
クコの実は、3000年以上にわたって食べ続けられてきた、歴史ある薬膳食材です。
- クセがなく、甘みがあって食べやすい
- そのまま食べる、お茶にする、料理に入れるなど使い方が豊富
- 五性が「平」で、季節や体質を問わず取り入れやすい
薬膳に興味はあるけれど何から始めたらいいかわからない、という方にこそおすすめしたい素材です。まずは毎日のお茶に数粒加えることから、薬膳のある暮らしを始めてみませんか。
灯心堂は、大阪・江坂にある漢方薬局が運営する薬膳とハーブの専門店です。 クコの実をはじめ、残留農薬検査済みの薬膳素材を取り扱っています。
この記事は薬膳食材の一般的な情報をまとめたものであり、特定の疾病の治療・予防を目的としたものではありません。体調に不安のある方は、医師にご相談ください。